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全部嘘です(嘘)


by kemicho
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「月のワルツ」

その日は、珍しく家族4人がそろっていた。

私は、夕食を終えるとしばらく自分の部屋にこもっていたのだけど、喉が渇いたので水を飲みに居間へと降りていった。






 
居間では、父と妹がテレビを見ており、母は洗濯物にアイロンをかけていた。
特に見る気はなかったのだが、なんとなくテレビの方に目をやった私は、思わず目を疑った。

アニメだった。

いや、これはエンディングだろうか?歌にあわせてアニメーションが流れている。
確か、私が自室に上がる前にはNHKを見ていたはず。
テレビの上の時計は、午後10時58分をさしていた。
この時間にCMではない映像を流すのはNHKくらいだから、きっとNHKのアニメ番組のエンディングなのだろう、と私は思った。
それにしても珍しいこともあるものだ。
父と妹が、そろってアニメのエンディングを見ているなんて。


そういった思考を一瞬のうちに終えた私は、それでもテレビから目を離すことができなかった。


とてもキレイな、私の目を捉えて離さない映像。
悲しくも力強い、私の耳を捉えて離さない歌。


正直、引き込まれた。
アニメのエンディングらしき歌は、アニメだからとバカにできない力を持っていた。
私は、一瞬にしてその曲の虜になった。

それにしても、さっきから気になることが1つある。
アニメのエンディングにしては、スタッフロールもキャストも一向に表示されないのだ。
ただ、歌詞だけが表示されている。
しばらく見ていれば、曲名と歌手名が分かるかもしれないと思っていた私は、少しがっかりしながらも、少しでも多くその曲を聴きたいと思い、結局最後までじっと聞いていた。

すると、曲の最後、画面の右下に『諫山実生「月のワルツ」』の文字。
その名前を頭に刻み込んでいた瞬間、画面に表示された文字。



『みんなのうた』



そう。おそらく知らない人はいないであろう、NHKの番組だった。
アニメのエンディングではなかったのだ。


そして私は、その映像を目にしてから最後までまったく動けなかったことに、その時になって初めて気付いたのだった。

(End)
--------------------

えーとですね。
フィクションみたいに書いてますけど、これはフィクションじゃありません。実際の出来事です。

「みんなのうた」の10月・11月の新曲で「月のワルツ」という歌があります。
諫山実生(いさやま みお)さんという方が歌っています。
こないだ、本当に上のような感じで初めて聞きました。
映像も、曲も、本当に私の動きを止めました。

ちょっと調べてみると、やはり色々なところで話題になっているようです。
他のブログやサイトでも「素敵!」「良い!」という方がたくさんいらっしゃいます。


「みんなのうた」の放映スケジュールがこちらにあります。
本当に素敵なので、ぜひ見て聞いてみてください。

<2004/11/22 0:55 追記>
こちらで視聴ができるようです。
1フレーズだけですけど。
興味のある方は、ちょろっと聴いてみてはいかがでしょうか。
ちなみに私はアルバムが欲しくなりました。



参考サイト:リアリストと空想少女:月のワルツ
by kemicho | 2004-11-16 01:46 | 日常